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WISC(ウィスク)テストとは?内容・結果の見方と支援へのつなげ方をわかりやすく解説

WISC(ウィスク)テストとは?内容・結果の見方と支援へのつなげ方をわかりやすく解説

子どもが入学してから学習面でのつまずきが気になり、WISC(ウィスク)テストに関心をもった保護者がいるのではないでしょうか。また入学前に「得意なこと」と「苦手なこと」の差を客観的に知り、発達の特性を理解しておきたいと考えている方もいるでしょう。

しかし、WISCテストで具体的にどのようなことがわかるのか、どこで受けられて費用はいくらかかるのかがわからない場合が多いはずです。

WISCテストの結果は、子どもの理解や支援方針を考えるうえで重要な手がかりです。

検査結果を日常生活や学習支援にどうつなげるかを理解しなければ、子どもが本来もつ力を十分に引き出せません。

本記事ではWISCテストの基本的な内容から、5つの指標が示す意味を詳しく解説します。検査を受けられる場所と費用、結果の活かし方も紹介しているため、参考にしてください。

イクデンでは、WISCテストの結果を活かし子どもの特性に合った施設を探せます。

Web上から手軽に空き状況の確認や見学の問い合わせもできるため、検査後の支援先を探している方はぜひご活用ください。

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WISC(ウィスク)テストとは子どもの理解や思考の特徴を知るための心理検査

WISC(ウィスク)テストは、子どもが「どのように考え、物事を理解し、判断しているか」といった思考のプロセスを多角的に捉えるための心理検査です。単にIQ(知能指数)の高さを測るだけでなく、課題への取り組み方を通じて、その子の学び方や思考の特徴を明らかにすることを目的としています。

WISCの検査結果は、今後の学習支援や発達支援の方向性を決めるうえで、重要な手がかりとなります。

IQテストとの違いは「答え」ではなく「考え方」を見る点

一般的なIQテストが知能の高さを数値で比べることに重点を置くのに対し、WISCは「どのように考えて答えにたどり着くか」を評価するテストです。

課題に取り組む際の理解の流れや判断の仕方を重視するため、認知面の得意・不得意が明確になります。

学習におけるつまずきの原因を具体的に見つけ出せ、子どもの理解や特性に合った学習支援や療育方法を、より的確に検討しやすくなります。

検査の対象年齢は5歳から16歳11か月までの範囲

WISCテストは、5歳0か月から16歳11か月までの子どもを対象とし、幼児期から思春期までの幅広い発達段階をカバーしている点が特徴です。

小学校入学前の基礎的な理解力や、思春期の論理的な思考力を評価できるため、発達や学習面での特徴を早期に把握できます。

WISCテストの結果は学校生活や療育支援を検討する際に活用される重要な客観的データです。一人ひとりの認知特性に合った支援方針を立てるときにも役立ちます

WISCテストの5つの指標を解説

WISCテストでは、子どもの認知能力をより多角的に理解するために、主に5つの指標を用いて評価します。

  • 言語理解(VCI)|ことばの理解や表現、説明する力を測る指標

  • 視空間(VSI)|形の違いや位置関係を正確に捉える力を測る指標

  • 流動性推論(FRI)|初めて見る課題を論理的に考え解く力を測る指標

  • 作業記憶(WMI)|聞いた情報を短時間で覚え、活用する力を測る指標

  • 処理速度(PSI)|見た情報をすばやく正確に処理する力を測る指標

それぞれの指標がどのような力を測っているのかを理解できると、子どもの得意なこと、苦手なことを具体的に把握できます。

①言語理解(VCI)|ことばの理解や表現、説明する力を測る指標

「言語理解(VCI)」は、言葉で説明したり推論したりする力を測る指標です。語彙の豊かさや、言葉を使って考える力を評価し、会話や文章読解の得意・不得意を明らかにします。

VCIが高いと読書感想文を書いたり、自分の考えを順序立てて話したりするのが得意な傾向があります。

逆に低い場合は長い話の要点がつかめず、国語の読解問題でつまずきやすいでしょう。口頭での指示を短く区切ったり、絵カードを使ったりする工夫が有効です。

②視空間(VSI)|形の違いや位置関係を正確に捉える力を測る指標

「視空間(VSI)」は、目で見たものの形や位置関係を正確にとらえ、頭の中でイメージを組み立てる力を測ります。積み木で同じ形をつくったり、図形を組み合わせたりする課題を通して「見て考える力」を測る指標です。

WISC-Vでは、VSIを独立して評価できるようになり、子どもが目で見た情報をどのように処理・理解しているかをより具体的に把握できるようになりました。

VSIが高いと工作やパズルなどの活動で力を発揮できます。低い場合は、黒板の文字を書き写す動作や図形問題でつまずくケースがあるため、視覚的な支援が有効です。

③流動性推論(FRI)|初めて見る課題を論理的に考え解く力を測る指標

「流動性推論(FRI)」は、初めて見る課題に対してルールや法則を見つけ出し、論理的に考えて答えを導き出す力を測る指標です。図形や数列の共通点を見つける課題などから、柔軟な思考力を評価します。

WISC-Vで新たに導入されたFRIにより「具体的な視覚処理は得意だが、推論は苦手」といった個性を見つけやすくなりました。

FRIが低い場合は、抽象的な課題や文章問題が理解しにくくなる可能性があります。視覚的な支援や、手順を段階的に教える方法が効果的です。

④作業記憶(WMI)|聞いた情報を短時間で覚え、活用する力を測る指標

「作業記憶(WMI)」は、聞いた情報を一時的に記憶し、その情報を使いながら別の作業を行う力を測ります。

「ワーキングメモリ」とも呼ばれ、数字の聞き取りや並べ替えなどの課題で、集中力・記憶力を評価する指標です。

たとえば、先生の「教科書25ページを開いて、四角で囲まれた言葉に線を引いてください」といった複数の指示を聞き、その通りに作業するような場面で使われる力です。

WMIが弱いと、板書を写す際に黒板とノートの間で視線を動かすうちに、どこまで写したかを忘れる場合があります。そのため、指示を細かく分けたり、復唱させたりする支援が効果的です。

⑤処理速度(PSI)|見た情報をすばやく正確に処理する力を測る指標

「処理速度(PSI)」は、目で見た情報をどれだけ速く、正確に処理できるかを測る指標です。簡単な記号を探したり、書き写したりする課題を通して、作業のテンポや集中力を確認します。

PSIが低い場合、知的な理解に問題はなくても、板書を時間内に写せなかったり、テストで時間が足りなくなったりしてしまうでしょう。本来もっている力を発揮できず、別の部分で評価が下がってしまう可能性があります。

解答時間を延長してもらったり、取り組む課題の量を調整してもらったりするなど、焦らずに取り組める環境を整えることが大切です。

WISCテストはどこで受けられる?費用・時間・申し込み方法を紹介

ここでは、WISCテストを受けられる場所や費用、申し込みの流れについて解説します。

  • WISCテストは発達相談センター・小児科・教育相談機関などで実施されている

  • 検査は個別で約1〜2時間、遊びに近い課題形式で行われる

  • 費用は1〜2万円前後で、自治体の相談経由で無料になるケースもある

  • 都市部では予約待ちが多いため早めに問い合わせる

実施期間や費用は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

WISCテストは発達相談センター・小児科・教育相談機関などで実施されている

WISCテストは、小児科や児童精神科といった医療機関のほか、地域の教育支援センターや発達障害者支援センター、児童相談所などでも受けられます。

実際に「発達障害児者のアセスメントツールの効果的使用とその研修について」では、医療機関の90%以上、児童相談所のほぼ99%がWISCテストを導入しています。

WISCテストが受けられる具体的な機関は以下のとおりです。

どこで受けるかは目的によって選ぶことが重要です。たとえば、発達障害などの医学的な診断も視野に入れている場合は医療機関、学校での学習面や行動面での困りごとについて相談したい場合は教育相談機関が適しています。

どこに相談すればよいか迷う場合は、園や学校の担任や療育施設の担当などに尋ねてみるのもよいでしょう。実施機関は自治体によって異なるため、まずはお住まいの地域の相談窓口に問い合わせてみてください。

出典:発達障害児者のアセスメントツールの効果的使用とその研修について

検査は個別で約1〜2時間、遊びに近い課題形式で行われる

WISCテストは、心理士などの専門家と子どもが1対1の個別形式で行われます。医療機関や教育相談センターなどの専門機関で実施され、主治医や心理士の判断に基づいて受検が決まります

全体の時間は1時間から2時間ほどが目安です。ただし、子どもの集中力に合わせて途中で休憩を挟みながら進められます。

課題は言葉を使った質問のほか、積み木やパズル、記号探しなど、子どもが遊びに近い感覚で取り組めるよう工夫されています。

途中で集中力が切れてしまっても、心理士などの専門スタッフが子どもの気持ちに寄り添いながら進めてくれるため、過度な心配は不要です。事前学習などもいらないため、保護者もリラックスした状態で臨みましょう。

検査で得られた結果は、平均を100とした数値で示され、得意なことと苦手なことの傾向を客観的に読み取れます。

費用は1〜2万円前後で、自治体の相談経由で無料になるケースもある

医療機関でWISCテストを受ける場合、健康保険が適用されないことがほとんどで、費用は1〜2万円前後が一般的です。

一方、自治体が運営する教育支援センターや発達障害者支援センターなどを通じて受ける場合は、無料になるケースもあります。ただし、公的機関は予約が数か月先になることも多いため、費用と時期のバランスを考えて選択する必要があります。

費用は目的や実施場所によって大きく異なるため、事前の確認が大切です。

都市部では予約待ちが多いため早めに問い合わせる

都市部など検査を希望する方が多い地域では、予約してから受けるまで数週間から数か月待つことも少なくありません。

とくに、小学校への就学相談や進級・進学を控えた秋から年度末にかけては相談が集中し、予約が取りにくくなる傾向があります。検査を検討している場合は早めの問い合わせがおすすめです。

学校などを通じて紹介を受けると、予約がスムーズに進むこともあるため、在学している場合は担任に相談してみるとよいでしょう。

WISCテストの結果をどう読む?子どもの得意と苦手を理解する4つポイント

WISCテストの結果は専門的な数値やグラフで示されます。子どもの得意なことと苦手なことを深く理解するためには、4つのポイントを意識して読み解くことが重要です。

  1. 指標の組み合わせから子どもの得意分野と苦手分野を見極める

  2. FSIQ(全検査IQ)は能力の一部であり、総合的な支援判断に使う

  3. 指標間の得意・不得意の差は学習支援の手がかりとなる

  4. 処理速度や作業記憶が低い場合は支援や配慮が効果的に働く

①指標の組み合わせから子どもの得意分野と苦手分野を見極める

人間の知能は単一の能力で成り立っているのではなく、複数の能力が影響し合っています。そのため、5つの指標の数値を見比べ、全体のバランスを確認しましょう。

たとえば、言語理解(VCI)は高いのに処理速度(PSI)が低い場合は、「話すのは得意だが書くのに時間がかかる」と大まかな傾向が見えてきます。頭の中では考えがまとまっているにもかかわらず、文章として書くことが追いつかないため、落ち着いて取り組める環境を整える必要があります。

このように、指標の組み合わせからどの力を伸ばし、どの部分を支援したらよいのかを考えることが重要です。

②FSIQ(全検査IQ)は能力の一部であり、総合的な支援判断に使う

FSIQ(全検査IQ)は、5つの指標を総合した全体的な知的能力の目安となる数値です。

ただし、この数値だけでは発達の偏りや思考の特性まではわかりません。FSIQは、あくまで総合的にまとめた数値のため、指標間の大きな差を見過ごす危険性があります。

FSIQが平均的な100でも、内訳を見ると言語理解(VCI)が120で、作業記憶(WMI)が80と低い場合も考えられます。

WISCの結果を正しく活かすためには数値の高さだけで子どもの能力を判断せず、各指標のバランスや普段の行動の様子とあわせて総合的に解釈することが大切です。

この考え方は、「児童発達支援ガイドライン」でも、子どもの発達段階や特性に応じて、複数の観点から丁寧に支援を組み合わせていくことが重要だと示されています。

子どもに適した支援を見つけるためにも、数値にとらわれすぎないようにしましょう。

出典:児童発達支援ガイドライン

③指標間の得意・不得意の差は学習支援の手がかりとなる

WISCテストでは、指標ごとの得点の差から、子どもの得意なことと苦手なことの傾向を読み取れます。能力間のアンバランスさは、子どもが困難を感じる根本的な原因の一つです。

たとえば、言語理解(VCI)は平均以上にもかかわらず、処理速度(PSI)が極端に低い場合があります。作文のすばらしいアイデアを思いついても、文字を書くのが遅いため、思ったような文章作成ができないと感じてしまうでしょう。

得意なことと苦手なことの差を具体的に理解できると、本人が困難を感じる原因がわかり、学習面での支援や環境調整の具体的な方向性を立てやすくなります。

④処理速度や作業記憶が低い場合は支援や配慮が効果的に働く

処理速度(PSI)や作業記憶(WMI)の指標が低い場合、本人は内容を理解していても、実行するのに時間がかかってしまう傾向があります。

PSIやWMIは学習の土台となる認知機能であり、本人の努力だけでは解決しにくい部分です。そのため、周囲からの支援や環境への配慮を整える必要があります。

板書を写すのが間に合わない子には「もっと集中しなさい」と叱るのではなく、「ノートの撮影を許可する」などの具体的なサポートが有効です。

適切な支援によって、本来もっている得意な力を発揮しやすくなります。

WISCテストの結果を支援に活かす3つの方法

WISCテストの結果を日常の支援に活かす3つの方法は以下のとおりです。

  1. 家庭での支援内容と生活環境の整え方

  2. 学校での合理的配慮と学習サポートの工夫

  3. 放課後等デイサービスでの活用と個別支援計画の立て方

WISCテストは、受けて終わりではありません。検査でわかった子どもの特性をどのように活かしていくかが重要です。

①家庭での支援内容と生活環境の整え方

家庭では、WISCテストで明らかになった得意なことを伸ばす関わりを大切にしましょう。

たとえば、言葉の理解が得意なら読書やしりとり、図形を捉えるのが得意な子にはパズルやブロック遊びを取り入れます。

苦手なことは責めずに本人のペースに合わせ、小さな成功体験を積み重ねられるようにサポートすることが自己肯定感を育みます。

②学校での合理的配慮と学習サポートの工夫

学校生活では検査結果を先生と共有し、授業で必要な配慮について話し合う機会をもちましょう。

板書を写すのに時間がかかる場合にはノートの撮影を許可する、指示が一度に覚えられないなら一つずつ出すなど、子どもの苦手に合わせた対応ができるか相談するのがおすすめです。

保護者と先生が子どもの特性について同じ情報をもつことで、学習意欲の向上につながります。

③放課後等デイサービスでの活用と個別支援計画の立て方

WISCテストの結果は、放課後等デイサービスなどの療育施設で「個別支援計画」を作成するための重要な情報です。

得意・不得意の傾向が客観的にわかることで、より具体的な活動内容や支援の目標を設定できます。

「放課後等デイサービスガイドラインを用いたサービス提供の実態把握の為の調査」においても、情報収集の手段として発達検査やWISCテストの活用が多く見られたと記されています。

専門家と連携して家庭や学校とも方針を共有し、一貫したサポートができると、子どもの成長を後押しできるでしょう。

出典:放課後等デイサービスガイドラインを用いたサービス提供の実態把握の為の調査

WISCテストで子どもが思考する流れは把握できるが、発達障害の有無は判断できない

WISCテストは発達障害の有無を診断するものではありません。子どもの思考の流れや問題の捉え方、情報処理の仕方など、考える力の特徴を把握することを目的としています。

WISCによって認知面の得意・不得意は詳しくわかりますが、あくまで子どもの特性を理解するための材料です。

発達障害かどうかを判断するためには、WISCテストの結果に加え医師や臨床心理士による行動観察、面談などを含めた総合的な評価が必要です。

WISC(ウィスク)テストの結果を支援につなげるならイクデンをご利用ください

WISCテストは、子どもの得意なことと苦手なことを客観的に理解し、適切な支援を見つけるために重要なテストです。

検査で明らかになった特性を正しく理解し、適切にサポートできれば子どもの可能性を広げられます。

検査結果をふまえて支援先を探す際には、WISCテストの結果を活かせる環境を選ぶことが大切です。そのためには、施設ごとの支援プログラムや特色を比較検討し、子どもの認知特性に合ったプログラムを提供しているかを見極める必要があります。

検査結果を活かせる放課後等デイサービスや児童発達支援事業所をお探しなら、ぜひ「イクデン」をご利用ください。

子どもの特性からプログラム内容を検索でき、お住まいの地域や支援内容から適切な施設を簡単に見つけられます。

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