子どもの発達が気になり「発達障害かもしれない」と不安を感じても、すぐに病院に行くべきか迷う方は多いでしょう。そんなときに役立つのが、家庭で簡単に確認できる「発達障害チェックリスト」です。
チェックリストとは診断ではなく、子どもの特性に「気づく」ためのツールで、気になる点があれば早めに相談や支援につなげることができます。本記事では、発達障害のチェックリストの使い方や、気づいた後の具体的な行動の流れ、療育施設の選び方までを詳しく解説します。
チェックリストで気になる点があった場合、早期支援が必要となるケースもあるでしょう。その際は、全国の療育施設を条件で検索できる「イクデン」を活用すれば、お子さまに合った施設探しを効率的に進められるでしょう。
発達障害のチェックリストとは「診断」ではなく「気づき」のためのツール

発達障害のチェックリストは、医師が行う正式な「診断」とは異なり、子どもの発達の傾向を家庭で把握するための「気づきのツール」です。発達には個人差があり、必ずしも「当てはまる=発達障害」というわけではありません。
むしろ、日常の中で「少し気になる行動がある」「同年齢の子と比べて発達のペースが違う」といったサインを早めに発見することが目的です。以下で紹介する子どもの言葉の使い方や行動、感情の変化を観察し、気づきを整理することで早期に支援につなげましょう。
チェックリストでわかること・わからないことを理解する
診断テストを受けるタイミングと位置づけを知る
家庭・園・学校における子どもの観察ポイント
チェックリストでわかること・わからないことを理解する
発達障害のチェックリストは、子どもの発達傾向や困りごとの方向性をつかむための目安です。つまり「発達の特徴を知る」ことが目的であり、「診断名をつける」ことではありません。
チェックリストに当てはまる項目が多くても、それが直ちに発達障害であるとは限りません。また、環境や性格、家庭の状況によっても子どもの行動は変化します。
チェックリストは「結果を判断するためのツール」ではなく、あくまでも「気づきを整理するための道具」として使うことが大切です。
診断テストを受けるタイミングと位置づけを知る
チェックリストで「気になる点が多い」と感じた場合でも、すぐに診断を受ける必要はありません。まずは自治体の発達相談センターや子育て支援センターなどで専門家に相談し、必要に応じて医療機関での発達検査を検討しましょう。
心理士が行う発達検査(例:WISC、WAISなど)は、子どもの得意・不得意を数値で可視化し、支援の方向性を決めるためのものです。「自己チェック → 相談 → 専門検査 → 診断・支援」の流れを踏むことで、無理なく子どもに合った支援を見つけられます。
家庭・園・学校における子どもの観察ポイント
発達の特徴を見極めるためには、家庭・園・学校それぞれの環境で子どもを観察することが重要です。家庭では食事や身支度などの生活習慣、遊び方、言葉の理解や指示への反応に注目してみましょう。
園や学校では集団行動への参加の仕方、友だちとの関わり方、感情のコントロールなどを確認します。とくに複数の場面で同じ傾向が見られる場合は、発達特性が背景にある可能性があります。
その場合は、担任や支援コーディネーター、発達相談センターなどへの相談を検討しましょう。
出典:障害のある子供の教育支援の手引 ~子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて~|文部科学省
【年齢別】発達障害が気になる子どものチェックリスト

発達の特徴は年齢ごとに異なります。ここでは、0歳から18歳までの発達段階に応じたチェックリストを紹介します。日常生活の中で「ちょっと気になる」と思う行動を整理し、早期の気づきと支援につなげる参考にしてください。
0~1歳向けチェックリスト|視線・反応・笑顔などの基本的な発達を確認する
2~3歳向けチェックリスト|言葉・模倣・こだわりの傾向を観察する
4~6歳向けチェックリスト|集団生活・友人関係・感情の発達を見極める
7~12歳向けチェックリスト|小学生に多い行動サインと学習面の特徴を把握する
13~18歳向けチェックリスト|中高生で見られる内向化や自己肯定感の低下に気づく
0~1歳向けチェックリスト|視線・反応・笑顔などの基本的な発達を確認する
乳児期は、人への関心や感情表現が育つ大切な時期です。目が合いにくい、笑顔が少ない、呼びかけに反応しないなどが見られる場合は、発達のペースに注意しましょう。
音や人への反応が乏しいときは、聴覚や発達全般の遅れが関係する場合もあります。1歳半健診での指摘内容も参考にしながら、成長の流れを丁寧に見守ることが大切です。
チェックポイント例
呼びかけに反応しない
人の顔をあまり見ない
笑顔や声のやりとりが少ない
音や動きへの反応が乏しい
一人遊びが多い
こうした特徴が長く続く場合は、早期相談を検討しましょう。気になる点を記録しておくと、専門機関での相談時に役立ちます。
出典:育てづらさを感じている親支援のための チェックリスト開発|発達障害支援システム学研究第6巻第1号
2~3歳向けチェックリスト|言葉・模倣・こだわりの傾向を観察する
2~3歳は言葉や社会性が急速に発達する時期です。この時期に「二語文が出ない」「指差しをしない」「ごっこ遊びが少ない」などの様子が見られる場合、言語理解やコミュニケーションの発達を確認しましょう。
特定の物や動作へのこだわり、感覚刺激(音や光など)への過敏さも特徴的です。3歳児健診で発達の相談を受けるケースも多いため、早めのチェックが大切です。
チェックポイント例
「ママ きて」などの二語文が出にくい
指差しや真似っこが少ない
ごっこ遊びが見られない
特定の動作やルールに強いこだわりがある
大きな音や特定の感覚を嫌がる
日々の遊びや会話の中で成長の変化を観察し、少しでも不安があるときは市区町村の発達相談窓口を利用してみましょう。
出典:育てづらさを感じている親支援のための チェックリスト開発|発達障害支援システム学研究第6巻第1号
4~6歳向けチェックリスト|集団生活・友人関係・感情の発達を見極める
就学前のこの時期は、集団生活の中で社会性や感情表現が大きく育ちます。園での集団行動に参加できない、先生の指示を理解できない、気持ちの切り替えが苦手などの行動が見られる場合は注意が必要です。
友人関係のトラブルが多い、怒りや不安の表現が強いときも、支援のタイミングを検討しましょう。
チェックポイント例
指示を理解するのに時間がかかる
友達との関わりが苦手・トラブルが多い
気持ちの切り替えが難しい
感情表現が極端(すぐ怒る・泣くなど)
集団行動への参加を嫌がる
園での様子を家庭と共有し、担任や支援コーディネーターと連携することで、早期のサポートにつながります。
出典:発達支援ニーズのある児の早期発見のための発達チェックリストの作成|厚生労働省
7~12歳向けチェックリスト|小学生に多い行動サインと学習面の特徴を把握する
小学生になると、学習や生活の自立が求められるようになります。忘れ物が多く準備が苦手、集中が続かない、宿題を嫌がるなどの行動が続く場合は、注意力やワーキングメモリの課題があるかもしれません。
読み書きや計算でのつまずき、黒板を写せないなどの学習面も確認ポイントです。学校の先生や支援員と情報を共有し、早めのサポートを検討しましょう。
チェックポイント例
忘れ物や準備のミスが多い
授業中の集中が続かない
宿題や課題を嫌がる
読み書き・計算の苦手さが目立つ
黒板の内容をうまく写せない
この時期は学習支援だけでなく、成功体験を増やす環境づくりも重要です。家庭と学校で一貫した対応を心がけましょう。
出典:特別な支援が必要な児童生徒の気づきのためのチェックリスト|特別支援教育体制推進事業
13~18歳向けチェックリスト|中高生で見られる内向化や自己肯定感の低下に気づく
思春期は心身ともに大きく変化する時期で、発達特性が目立ちにくくなる反面、内面的な悩みが増えます。友人関係のトラブルや孤立、気分の落ち込み、自己肯定感の低下などが見られる場合は注意が必要です。
進路や将来への不安が強く、ストレスから不登校や抑うつ状態に発展するケースもあります。家庭と学校が連携し、カウンセリングや専門機関の支援を検討しましょう。
チェックポイント例
友人とのトラブルが多い・孤立しがち
学校への意欲が低下している
気分の浮き沈みが激しい
自己肯定感が低く、「自分なんて」と口にする
将来や進路に強い不安を抱えている
思春期のサインは見逃されやすいため、家庭内での会話や小さな変化を大切にし、早めに心のケアにつなげましょう。
チェックリストで気づいた後にできること

チェックリストで気になる項目があった場合、焦らず次のステップを確認しましょう。以下の2つの視点から、行動の様子や相談の判断ポイントを整理します。
気になる行動が続く期間と生活への影響を確認する
様子を見るか相談するかを判断するポイントを知る
気になる行動が続く期間と生活への影響を確認する
発達の個人差は大きいものの、同じ行動が数ヶ月以上続き、生活や集団活動に支障がある場合は、早めに専門機関への相談を検討しましょう。家庭・園・学校など複数の環境で似た傾向が見られる場合は、発達特性が関係している可能性があります。
行動の頻度や状況を記録しておくと、相談や受診時に子どもの様子を具体的に伝えやすくなります。小さな変化を観察し、無理のないサポートのきっかけにしましょう。
様子を見るか相談するかを判断するポイントを知る
「そのうち成長すれば大丈夫」と思い込み、対応が遅れることもあります。心配な行動が続く場合や、家庭だけでなく園や学校でも同じ傾向があるときは、一度専門家に相談するのがおすすめです。
発達支援センターや保健センターでは、無料で発達相談や簡易チェックを受けられる場合があります。早期の相談は、子どもの得意分野を伸ばし、本人が過ごしやすい環境を整えるきっかけにもなります。
チェック後にやるべきこと|相談・受診・支援までの流れ

チェックリストで気づきを得たら、次は行動のステップです。以下の3つの流れに沿って、相談・受診・支援へとつなげていきましょう。
自治体や専門機関に相談する
医療機関で受診し、診断を受ける
診断結果をもとに療育の利用を検討する
①自治体や専門機関に相談する
発達に関する不安や悩みは、まず自治体の発達支援センターや子ども家庭支援課、保健センターなどで相談できます。初めての相談では、家庭や園・学校での様子を具体的に伝えることが大切です。
不安な点を整理してメモしておくと、支援員とのやりとりがスムーズになります。初回相談では、今後の流れや利用できる支援制度の案内を受けられる場合も多く、次のステップへつなぐ重要な第一歩となります。
②医療機関で受診し、診断を受ける
発達支援センターなどで専門的な受診をすすめられた場合は、小児科・児童精神科・発達外来などで診断を受けましょう。医療機関では、発達検査や行動観察を通じて特性を評価し、必要な支援方針を明確にします。
相談機関から紹介状をもらっておくと、受診までがスムーズです。診断結果は、発達支援サービスを利用する際に必要な「受給者証」の申請や、個別支援計画を立てる際の重要な資料として活用されます。
③診断結果をもとに療育の利用を検討する
医師の診断や発達検査の結果をもとに、子どもの特性や困りごとに合った療育を検討しましょう。療育を利用する際は、自治体を通じて「障害児通所受給者証」を申請し、児童発達支援や放課後等デイサービスなどを利用できます。
どの施設が適しているか迷う場合は、自治体の窓口や相談支援事業所で支援内容を確認するのがおすすめです。早期に支援を受けることで子どもの得意を伸ばし、家庭や学校での生活がより安定しやすくなります。
療育施設を利用する3つのメリットと家庭との違い

療育施設では、家庭では得にくい支援や体験を通じて子どもの発達を多角的にサポートします。以下の3つの観点から、そのメリットを見ていきましょう。
専門職による個別支援と集団活動で成長を促す
家庭では得にくい社会性や対人スキルを育てる
家庭と施設が連携して継続的に支援を行う
①専門職による個別支援と集団活動で成長を促す
療育施設には、言語聴覚士・作業療法士・臨床心理士などの専門職が在籍しており、子どもの特性や発達段階に応じた個別支援を行います。家庭では難しい専門的な評価や指導を受けられる点が大きな強みです。
また、個別支援だけでなく、集団活動を通じて他児との関わり方を学ぶこともできます。課題を細かく分け、少しずつ成功体験を積むことで、子どもは「できた!」という達成感を得やすくなり、自己肯定感の向上にもつながるでしょう。
②家庭では得にくい社会性や対人スキルを育てる
療育施設では同年代の子どもたちと関わる中で、ルールを守る・順番を待つ・相手の気持ちを考えるといった社会性を自然に学ぶことができます。家庭では体験しづらい集団生活のルールや人との関わり方を、安全な環境の中で練習できる点が大きなメリットです。
遊びや協働作業を通じてコミュニケーション力が育まれ、少しずつ自信を持って他者と関わるようになります。コミュニケーション力がアップすると、園や学校での適応力も高まりやすくなるでしょう。
③家庭と施設が連携して継続的に支援を行う
療育の効果を高めるためには、家庭と施設の連携が欠かせません。送迎時のやりとりや連絡帳などを通して子どもの様子を共有し、支援方針を一致させることで一貫したサポートが可能です。
家庭での取り組みと施設での支援の連動で、子どもは安心感を持って日常生活に取り組めるようになります。こうした継続的な支援体制が、安定した成長と自立の基盤づくりにつながります。
子どもの発達障害に合った療育施設を選ぶときの3つのポイント

療育施設を選ぶ際は、子どもの年齢や発達段階に合わせた支援内容や環境を見極めることが大切です。以下3つのポイントを押さえて施設を検討しましょう。
療育施設の種類と対象年齢を理解する
見学・体験で確認するべきポイントを押さえる
家庭で準備することを明確にする
①療育施設の種類と対象年齢を理解する
療育施設には主に「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」があり、対象年齢や支援内容が異なります。未就学児には基本的な生活習慣や集団行動の基礎を育む「児童発達支援」が適しており、小学生から高校生は社会性や学習面の支援を行う「放課後等デイサービス」を利用します。
通所時間や活動内容も事業所ごとに違うため、目的に合った施設を比較して選びましょう。
種類 | 対象年齢 | 主な支援内容 |
児童発達支援 | 0〜6歳(未就学児) | 言葉・運動・生活習慣の基礎づくり |
放課後等デイサービス | 6〜18歳(就学児) | 学習支援・社会性の育成・集団活動 |
②見学・体験で確認するべきポイントを押さえる
施設を選ぶ際は、公式サイトの情報だけでなく実際の雰囲気や職員の対応を確認することが大切です。見学や体験時には支援方針や個別支援計画の内容、職員(保育士・療法士・指導員など)の配置状況をチェックしましょう。
子どもへの声かけの仕方や、落ち着ける環境づくりができているかも重要なポイントです。また、保護者との連携方法やフィードバックの仕組みについて質問しておくと、通所後の安心感にもつながります。
③家庭で準備することを明確にする
通所を始める前に、家庭でできる準備を整えておくことでスムーズなスタートが切れます。まず、子どもの好きな遊びや得意なこと、苦手なことを簡単にまとめておきましょう。
家庭でできる準備を整えておくと、初回支援で職員が子どもを理解しやすくなります。また、家庭での様子や変化を共有するためのノートやアプリを用意しておくと便利です。
さらに、送迎方法や持ち物(着替え・飲み物・連絡帳など)を事前に確認しておくことで、通所初日も安心して迎えられます。
児童発達支援・放課後等デイサービスをお探しの方はイクデンをご活用ください

「イクデン」は、全国の児童発達支援・放課後等デイサービスを検索・比較できる支援情報サイトです。エリアや特徴、支援内容などの条件から施設を絞り込み、子どもに合った療育環境を探せます。
各施設ページでは事業所の写真や支援方針、利用者の声、送迎やスタッフ体制などの詳細情報を確認でき、安心して選択できる点が魅力です。初めて療育を検討する保護者にもわかりやすい構成で、専門的な支援内容を比較しながら、自宅近くの最適な施設を見つけるサポートを行っています。
発達障害の子どものチェックリストを活用した家庭での工夫

子どもの状況を把握したあとは、チェックリストで得た気づきを日常生活の中でどう活かすかが大切です。以下2つの工夫を意識して、家庭でも安心して成長を支えましょう。
日常で環境を調整して声かけを工夫する
行動を記録して支援につなげる
日常で環境を調整して声かけを工夫する
子どもが安心して行動できるよう、家庭環境を少し整えるだけでも大きな変化が生まれます。たとえば、視覚的にわかりやすいスケジュールボードを使ったり、テレビや音を減らした静かな空間をつくったりすると集中しやすくなるでしょう。
また、「あと5分で終わり」「次はお風呂に行こうね」といった見通しのある声かけを心がけることで、気持ちの切り替えがしやすくなります。できたことを具体的に褒める習慣が、子どもの自信と安心感を育てます。
行動を記録して支援につなげる
日々の様子を記録することで、子どもの行動パターンや困りごとの背景を把握しやすくなります。メモ帳やスマホアプリを使い、「どんな場面で」「どんな行動が」「なぜ起きたか」を簡単に残しておきましょう。
とくにトラブルや不安が出る前後の状況を記録しておくと、支援者に伝える際に具体的な情報として役立ちます。家庭と療育施設が同じ情報を共有できれば、一貫したサポートが可能となり、より効果的な支援につながります。
発達障害のチェックリストを行動につなげて支援を始めましょう

発達障害のチェックリストは、「診断」ではなく「気づき」のための大切なツールです。年齢別の特性を理解し、日常の中で気になる行動があれば、早めに相談・受診・支援へとつなげることが重要です。
療育施設を活用すれば、専門的なサポートのもとで子どもの成長を支援でき、家庭だけでは得にくい社会性や自信を育てることができます。
お子さまに合った療育施設を探す際には、全国の療育施設を検索できる「イクデン」の活用が便利です。お住まいの地域から条件に合う施設を探すことが可能であり、効率的に比較検討を進められます。
施設探しでお困りごとがある方は、ぜひ一度イクデンをご利用ください。
さらに、療育施設の担当者の方は無料での掲載申し込みも可能ですので、ぜひイクデンをご活用ください。
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