.png/256)
療育施設を探したときに、個別療育という言葉を目にする方も多いのではないでしょうか。そもそも個別療育についてよく知らない、どのような子どもが向いているのかわからないと悩む方もいるでしょう。
個別療育とは、専門スタッフと1対1で支援を行う教育形態のことです。子どものペースに合わせた活動ができるため、一人ひとりに適したプログラムを組める点が特徴です。
ただし、子どもの成長段階や目的に合わない個別療育を選んでしまうと活動自体にストレスを感じ、療育効果を十分に引き出せない可能性があります。
本記事では、個別療育について集団療育との違いと、どのような子どもが向いているのかを詳しく解説します。子どもに合った個別療育施設の選び方も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
イクデンでは、個別療育施設を希望の療育プログラムや特徴から探せます。Web上から手軽に空き状況の確認や見学の問い合わせもできるため、ぜひご活用ください。
>> イクデン公式サイトを見る
個別療育とは？集団療育との支援スタイルの違いをもとに紹介
個別療育は専門スタッフと子どもがマンツーマンで向き合う、オーダーメイドの支援形態です。主な特徴は以下の通りです。
-
マンツーマン指導
-
個別プログラムでカスタマイズ可能
-
成功体験を積み重ねやすい
-
発達段階に合わせて支援できる
-
保護者と密に連携
一人ひとりの発達や特性、興味に合わせて「今、何が必要か」を考え支援内容を決定します。苦手なことも、子どものペースに合わせて少しずつ挑戦できる点が特徴です。「できた」という成功体験を積み重ねやすく、自己肯定感を育めます。
人見知りや場所見知りがある、周りの刺激に敏感な子どもでも安心して活動に取り組める点がメリットです。
一方、集団療育は専門スタッフが見守る中で、複数の子どもが一緒に活動する支援形態です。
お友だちとおもちゃの貸し借りをしたり順番を待ったりと、ほかの子どもと関わる中で自然と社会性を身につけられる特徴があります。
個別療育と集団療育の違いは下表にもまとめています。
項目 | 個別療育 | 集団療育 |
支援スタイル | 指導員と子どもの1対1 | 複数人の子どもと専門スタッフによるグループ活動 |
主な目的 | ・個々の発達課題や苦手分野を克服する ・特定のスキル（言語・運動など）を向上させる | ・子どもと専門スタッフによるグループ活動を通し、社会性や協調性を育む ・集団生活でのルールやマナーを身につける |
向いている子ども | ・感覚が過敏で、集団の刺激が苦手 ・人見知りや場所見知りが強い ・特定の課題に集中的に取り組みたい | ・他者へ興味関心ある ・同年代との関わりの中で社会性を育みたい ・集団の指示がある程度理解できる |
料金体系は放課後等デイサービス、児童発達支援であれば個別療育も集団療育も基本的には同じです。
個別療育を選ぶ3つのメリット
個別療育を選ぶメリットは主に3つです。
-
一人ひとりの発達にあわせて得意・苦手を見ながら独自プログラムを組める
-
言葉・運動・感覚などの課題にあわせて進行ペースや活動内容を調整できる
-
細かく観察・評価できるのでお子さまの些細な変化に気づきやすい
それぞれ詳しく解説します。
一人ひとりの発達にあわせて得意・苦手を見ながら独自プログラムを組める
個別療育は子どもの特性や発達に合わせた独自プログラムを組めるメリットがあります。強みを伸ばし、課題に対してピンポイントでの対応が可能です。「できた！」という成功体験を積み重ねやすく自己肯定感を育め、子どもがもつ可能性を最大限に引き出せます。
また、成長を定期的に評価し、常に子どもに適した支援内容に更新できる柔軟なサポート体制が魅力です。
課題を克服するだけでなく、自信をもって成長するための土台作りとなるのが個別療育の強みといえます。
言葉・運動・感覚などの課題にあわせて進行ペースや活動内容を調整できる
集団での活動では周りのペースについていけず、戸惑ってしまう子もいます。
個別療育なら子ども一人ひとりの様子を丁寧に見ながら、その日の気分や体調、理解度に合わせて支援を進められます。子どもがつまずいたときは、理解できるまでじっくりと向き合える点も特徴です。
少人数で行う集団療育のように、お子さまを置いてけぼりにして先に進んでしまうこともありません。個人の特性や課題に合わせて、活動内容を柔軟に変更することも可能です。
子どものペースを尊重することで、無理なく活動に集中できます。
細かく観察・評価できるのでお子さまの些細な変化に気づきやすい
集団の中では見過ごされがちな子どもの少しの成長も、専門スタッフが1対1で関わる個別療育なら早く気づけます。
「この間はできなかったことでも今日はできた」など、小さな「できた」を見つけて具体的に褒めてもらえる機会が増えることは、子どもの自己肯定感を育むうえで重要です。
得意・苦手の判別、感情の変化などを家庭と共有したり、通っている園や学校とも連携したりできるため、子どもの成長をより深く実感できます。
個別療育を選ぶデメリット2つ
一人ひとりのペースに合わせて活動できるメリットがある個別療育ですが、デメリットもあります。
-
通う施設や時間帯によっては関わる同年代の子どもの数が少なくなりやすい
-
個別療育が人気のエリア・施設だと受け入れ人数に制限があることが多い
デメリットも理解したうえで、個別療育施設を選ぶことが大切です。
通う施設や時間帯によっては関わる同年代の子どもの数が少なくなりやすい
個別療育で注意すべき点は、ほかの子どもたちと交流し、集団でのルールや協調性を学ぶ機会が限られることです。
社会の中では、他社との関わり合いが欠かせません。順番を待つ、気持ちを伝え合う、協力するといった経験は集団だからこそ得られるものです。
個別療育だけではコミュニケーション能力の伸びが遅くなるなど、友だちから受ける刺激が不足しやすくなります。
個別療育が人気のエリア・施設だと受け入れ人数に制限があることが多い
個別療育施設によっては、すぐに希望の施設が見つからない場合があります。
個別療育は専門的なスキルをもつ支援者や1対1で対応できる部屋が必要なため、集団療育に比べて提供している事業所が限られているのが現状です。
お住まいの地域によっては選択肢が少なかったり、人気施設では空き待ちが発生したりするケースもあります。
必要な支援をすぐに受けたいと考える家庭にとっては、デメリットといえるでしょう。
個別療育が集団療育よりも向いている子どもの特徴
個別療育が集団療育よりも向いている子どもの特徴は以下のとおりです。
-
人との関わりが苦手で集団活動にストレスを感じやすい
-
自分のペースでゆっくり理解したい傾向にある
-
音やにおいなどに敏感である
-
初めてのことはうまくできないことが多く自己肯定感が低め
-
得意なことを集中的に伸ばしてあげたい
人との関わりが苦手で集団にストレスを感じる子や、感覚が敏感な子には、1対1の落ち着いた環境で安心して活動しやすい個別療育がおすすめです。
専門スタッフがわかるまで付き合ってくれるため、物事を自分のペースでゆっくり理解したいお子さま向きです。
失敗体験から自己肯定感が低くなりがちな子も成功体験を積み重ね、自信を取り戻すきっかけになります。
また、特定の分野の才能を集中的に伸ばしたい場合、オーダーメイドのプログラムが組める個別療育なら子どもの能力を伸ばすサポートが期待できます。
個別療育プログラムを受ける際の一般的な流れ
個別療育プログラムを受ける際の一般的な流れを紹介します。
-
来所（送迎）～はじめの会・おやつ
-
SST（ソーシャルスキルトレーニング）
-
個別学習支援
-
フリータイム
-
片付け・かえりの会～退所（送迎）
1日の流れの参考にしてみてください。
1.来所（送迎）～はじめの会・おやつ
施設への到着後、連絡帳を提出し、手洗いやうがいをして身支度を整えます。生活習慣を確立するために必要な練習で、繰り返し行い身につけることが大切です。
「はじめの会」では専門スタッフと顔を合わせ、その日の活動内容を確認します。見通しをもつことで、子どもが1日を安心して過ごせるようにします。
その後のおやつは、ホッと一息つけるリラックスタイムです。
2.SST（ソーシャルスキルトレーニング）
SST（ソーシャルスキルトレーニング）は、対人関係や社会生活において悩みを抱える子どもに対し、生活スキルを身につけるための訓練です。
社会で生きていくうえで必要なスキルを、遊びを通して学んでいきます。
たとえば、買い物ごっこです。「ください」「どうぞ」「ありがとう」といったやり取りを通して役割や順番を意識でき、コミュニケーションを養う練習ができます。専門スタッフがサポートすることで「できた」を増やし、自信をもってコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
スムーズに集団生活を送るために大切な土台をつくっていきます。
3.個別学習支援
学校の宿題をはじめ、一人ひとりの発達段階に合わせた学習課題に取り組むのが、個別学習支援です。
専門スタッフがすぐそばで寄り添い、わからない部分を一緒に考えたり、集中が続くように励ましたりします。
そのほか、言葉の遅れや発音に対して課題がある場合は聞く力・話す力を中心に支援を行います。
お子さまのニーズや発達状況に合わせ、きめ細やかにサポートできる点が特徴です。達成感を積み重ねることで苦手意識を減らし、学ぶ意欲を育んでいきます。
4.フリータイム
課題が終わったあとは、子どもたちが主体的に過ごす自由時間です。
ブロックで想像力豊かに作品を作ったり、ボードゲームでルールを守りながら遊んだり、好きな遊びを楽しみます。
また、自由時間はSSTで学んだ「順番を待つ」「気持ちを伝える」といったスキルを実践する重要な場です。スタッフは安全を見守りながら、必要に応じてサポートします。
自分で遊びを決め、専門スタッフと関わる経験は自主性や社会性を育むうえでも、重要な役割を果たします。
5.片付け・かえりの会～退所（送迎）
フリータイムのあとは、使ったおもちゃを協力して片付け、かえりの会を行います。楽しかったことやがんばったことなど、1日を振り返ります。
帰りの準備はできるだけ子ども自身で行うのが基本です。自分の連絡帳や水筒をカバンにしまう、上着を着たり靴を履いたりするなどの一連の行動は、身辺自立を促します。日常生活に必要なスキルを高めるためにも重要です。
療育が楽しかったと思えるよう、1日の締めくくりは大切にします。
お子さまにぴったりな個別療育施設の選び方
子どもに適した個別療育施設を選ぶときのポイントは、以下のとおりです。
-
目的とする年代の支援プログラムが受けられてバリエーションも豊富である
-
児童発達支援に関する資格をもったプロが療育に携わっている
-
自宅から施設までのアクセスがよい・送迎サービスがある
-
対応時間が広くて土日祝・長期休暇中もクラスが開講されている
Google等で口コミ・評判の数が豊富であり好評の声も多い
施設選びを誤ってしまうと、せっかくの療育が苦痛な時間になったり、通うこと自体が大きなストレスになったりする可能性があります。
期待した効果が得られない場合も考えられるため、施設選びは慎重に行うことが大切です。
目的とする年代の支援プログラムが受けられてバリエーションも豊富である
施設を選ぶ際は、子どもの年齢や発達段階に合った支援プログラムが用意されている必要があります。さらに、活動内容にバリエーションがあるかどうかの確認が重要です。
個別療育の最大の強みは、専門スタッフが子ども一人ひとりの得意なことや苦手なことを正確に把握し、オーダーメイドの支援ができる点です。子どもの成長段階や目的に合わないプログラムでは、効果を十分に引き出せません。
未就学児には遊びを通したコミュニケーションや身辺自立の支援、就学児には学習支援やSSTなど、年代によって必要な支援は異なります。
施設によっては運動療育や音楽療法など、特色のあるプログラムがあるところもあります。子どもの課題に応じた柔軟な対応ができる療育施設を選ぶことが大切です。
<目的の年代の支援プログラムが受けられてバリエーションも豊富な施設3選>
児童発達支援に関する資格をもったプロが療育に携わっている
子どもの大切な成長を任せるうえで、専門資格を有するプロのスタッフが在籍しているかどうかは、療育施設を選ぶ際に重要です。
質の高い療育は、発達に関する専門知識と豊富な経験があってこそ提供できます。
具体的には以下の資格をもつ専門スタッフがいると安心です。
-
児童発達支援管理責任者（児発管）
-
保育士
-
理学療法士（PT）
-
作業療法士（OT）
-
言語聴覚士（ST）
-
公認心理師 など
知識と経験が豊富な資格所有なら子どもの課題を多角的な視点でとらえ、一人ひとりに最適なアプローチができます。
見学時には、どのような資格をもつスタッフが在籍しているか質問するとよいでしょう。
<児童発達支援に関する資格をもったプロが療育に携わっている施設3選>
自宅から施設までのアクセスがよい・送迎サービスがある
療育は継続してこそ効果を発揮するため、親子ともに無理なく通える、または送迎サービスがある施設を選びましょう。
療育は数ヶ月から数年にわたる中長期的な通所が基本です。
もし施設が遠かったり交通の便が悪かったりすると、日々の送迎が大きな負担となり、通い続けることがストレスになってしまう可能性があります。
自宅や保育園・学校からのアクセスのよさはもちろん、送迎の有無やどこまで迎えに来てくれるのかを確認しておくと安心です。
親子ともに時間的・精神的な負担を減らし、子どもが安定して療育を受けられる施設を選ぶことが大切です。
<自宅から施設までのアクセスがよい・送迎サービスがある施設3選>
対応時間が広くて土日祝・長期休暇中もクラスが開講されている
ライフスタイルに合わせて通えるよう、施設の開所時間や曜日は要チェックです。
共働きの家庭が増えており、平日の日中だけの開講だと通所が難しいケースがあります。平日の夕方遅くまでや土日祝日も開所している施設であれば、仕事を調整する負担が少なくなり無理なく療育を継続できます。
また、夏休みや冬休みなども開講している療育施設がおすすめです。長期休暇は生活リズムが乱れがちですが、継続して支援を受けられると安定した毎日を送れます。
家庭の生活リズムと照らし合わせ、柔軟な利用が可能かどうか確認しましょう。
<対応時間が広くて土日祝・長期休暇中もクラスが開講されている施設3選>
Google等で口コミ・評判の数が豊富であり好評の声も多い
公式サイトの情報だけでなく、Googleマップなどで実際に利用している方の口コミ評判の確認は、施設選びの重要な判断材料になります。
口コミの件数が多いことは、それだけ多くの利用者がいるという証拠です。地域の人気や実績を測る一つの指標といえます。
そのうえで、評価が高く「子どもが楽しく通っている」「スタッフが親身になってくれる」といった高評価が多い施設は、利用者満足度が高いと考えられます。
口コミはあくまで個人の感想のため、すべてを鵜呑みにするのはよくありません。しかし、多くの生の声に触れることで、施設の雰囲気や実態を客観的に把握できます。
よい点も悪い点も含めて参考にし、総合的に判断することで、子どもに合った施設を選びやすくなります。
<Google等で口コミ・評判の数が豊富であり好評の声も多い施設3選>
自宅や学校に近い個別療育対応の施設を探すならイクデンをご利用ください
子どもに適した個別療育施設を探すなら、掲載施設数8万件を誇るポータルサイト「 イクデン」をご利用ください。
療育施設のページには送迎の有無や支援プログラムの内容、スタッフの専門資格といった詳細情報が記載されているため、気になる施設をさまざまな条件で比較・検討できます。
実際に施設を利用した保護者からのリアルな口コミも多数掲載され、施設の雰囲気や評判を事前に把握できるため、安心してご利用いただけるのも特徴です。
都道府県から検索できるのはもちろん、療育プログラムや特徴から希望の施設を探せます。Web上から空き状況の確認や見学の問い合わせも手軽に行えて、施設探しの手間も大幅に削れます。
イクデンには個別療育に特化した施設の掲載も豊富にあるため、ぜひご活用ください。
>> イクデン公式サイトを見る
https://www.iku-den.co.jp/private
補足｜個別療育と集団療育を組み合わせた「ハイブリッド型」でいいとこどりもおすすめ
個別療育と集団療育、どちらか一方を選ぶだけでなく、両方のメリットを組み合わせた「ハイブリッド型」の利用もおすすめです。
個別療育で専門スタッフとじっくり向き合い、苦手な課題を克服して自信をつけながら、集団療育で友だちとの関わり方も学べます。
それぞれの長所を活かすことで、一人ひとりの発達に合わせた課題に取り組みつつ、社会性やコミュニケーション能力を実践的に伸ばしていけます。
イクデンで検索すると、個別と集団の両方のプログラムを提供している施設も見つかるため、ぜひチェックしてください。
>> イクデン公式サイトを見る
個別療育は子どもの状況にぴったりな施設を選びましょう
個別療育は子ども一人ひとりの特性やペースに合わせた、オーダーメイドの支援が受けられる点が大きなメリットです。自己肯定感を高めながら、言葉や運動、感覚といった多様な課題にきめ細かく対応できます。
しかし、集団での社会性を学ぶ機会が少なく、利用できる施設は限定的です。合わない施設を選んでしまうと、子どもにとってストレスになるリスクもあります。
子どもが安心して通えるようにするためには、適切な療育施設を見つけることが必要です。支援プログラムの種類や専門スタッフの有無を確認し、満足度がわかる実際の利用者の声などから総合的に判断しましょう。
子どもの成長ペースに合わせた課題に取り組める個別療育を探している方は、全国の療育施設情報を掲載している「 イクデン」をぜひご利用ください。
詳細なプログラム内容や口コミも確認できるほか、空き状況の確認や療育に関する相談もできます。個別療育に特化した施設も豊富に掲載しているため、ぜひご活用ください。
>> イクデン公式サイトを見る
また、イクデンでは個別療育施設を運営されている担当者様へ 無料掲載の募集も行っています。施設名を知らない新たな利用者層へアプローチしたい担当者様は、お気軽にお問い合わせください。
