「学校に行けない日が増えてきた」
「進学や将来のことを考えると不安…」
そんな思いを抱える中学生や高校生、そしてそのご家族は少なくありません。
勉強の遅れや人との関わり方、家で過ごす時間の長さなど、悩みはご家庭によってさまざまです。
そこで新しい選択肢として注目されているのが放課後等デイサービスです。
「小学生が利用するもの」というイメージを持たれている保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、実は放課後等デイサービスは中学生・高校生も利用することができます。
また、年齢に合わせた学びや体験プログラムも準備されています。
この記事では、中高生のお子様が放課後等デイサービスを利用する際に知っておきたい制度や特例、身につけられるスキルや将来へのステップについて、丁寧にご紹介します。
ご家庭の不安が少しでも軽くなり、「ここならうちの子に合うかもしれない」と思えるきっかけになれば幸いです。
中学生/高校生での放課後等デイサービスの利用について
中学生や高校生になると、学習内容も難しくなり、友人関係や進路の悩みなども増えてきます。
そして、学校に行けない日が続くと「遅れてしまった勉強はどうすればいいのか」 「子どもが家で一人で過ごしていて大丈夫なのか」と不安になるご家庭も多いのではないでしょうか。
そんなときに活用できるのが、放課後等デイサービスです。
放課後等デイサービスは放課後や休日に通うことができ、学習のフォローや生活習慣の安定、人との関わり方を少しずつ練習することができます。
さらに、年齢や発達段階に合わせた支援が整っており、進学や就労を見据えたサポートも受けられるのが特徴です。
ここからは、中高生が放課後等デイサービスを利用するうえで知っておきたい制度や特徴を、具体的に解説していきます。
①年齢上限は18歳(高校卒業)まで
放課後等デイサービスの利用対象は、原則として18歳までとされています。
具体的には、高校を卒業する年度の3月末まで利用できるという運用になっています。
そのため、たとえ18歳の誕生日を迎えた後でも、高校3年生として高校に在籍している間は、年度末まで継続して利用することが可能です。
ただし、高校に通っていないお子様の場合は18歳の誕生日までが期限となるので注意が必要です。
中学校卒業後、学校に通っていない場合や高校を退学した場合は放課後等デイサービスではなく児童発達支援事業所に通うことができます。
また、特例として20歳まで利用できる場合もあります。
この特例については次で詳しく解説します。
②20歳まで利用できる特例について
放課後等デイサービスは原則として高校卒業年度末、つまり18歳までの利用となりますが、特定の条件を満たす場合には20歳まで利用を継続できる特例があります。
ただし、この特例を適用するためには以下の前提と条件をすべて満たす必要があります。
まず、中学校や高等学校、中等教育学校、大学、高等専門学校、盲学校、聾学校、養護学校など学校教育法に定める学校に通っており、現に放課後等デイサービスの支援を受けていることが前提です。
高校を留年し現在19歳、高校3年生のお子様がいる場合に、そのお子様がこれから初めて放課後等デイサービスに通うことは認められません。
つまり、18歳の時点で既に放課後等デイサービスの支援を受けている必要があります。
また、継続してサービスを受けなければ福祉が損なわれる恐れがあると認められる必要もあります。
これは日常的な生活などに支障がある場合に該当します。
さらに、延長の申請は本人の意思で行うことが求められます。
保護者や相談支援員だけの申請では認められませんので、お子様本人に継続の意思があるかどうか確認しましょう。
そして、生活介護サービスなど他の支援サービスを受けることができないことも条件となります。
たとえば、近隣に代替の福祉サービスがない場合などに、20歳までの延長が認められます。
なお、この特例を利用するには、まず医師の意見書が必要です。
専門医から「引き続き支援が望ましい」と判断されたうえで、自治体の認定フローを経て承認されると、卒業後も20歳まで放課後等デイサービスを利用することができます。
③児童発達支援(小学生での利用)との違い
放課後等デイサービスと混同されやすいのが「児童発達支援」です。
児童発達支援は障がいやその可能性のある未就学児を対象としており、日常的な言葉や運動、集団生活に必要なスキルの支援を行うことが中心です。
集団活動での順番待ちやあいさつの練習、簡単な生活動作の習得など、基礎的なスキルの形成に力を入れています。
一方、放課後等デイサービスでは、障がいやその可能性のある小学生から高校生までの就学児を対象としています。
タブレットやデジタル教科書を使用したICT教育(情報通信技術を用いた教育)のサポート、社会生活で必要なマナーやセルフマネジメント、将来の進路を見据えた就労準備型プログラムなど、より実践的な支援が行われます。
中高生向け放デイにて育むことができるスキル&実践サポート
放課後等デイサービスでは、中高生の発達段階に合わせて、学習面だけでなく社会性や自己管理能力、将来に向けた計画力など、多方面のスキルを育むプログラムが用意されています。
ICT(情報通信)スキルからSST(ソーシャルスキルトレーニング)によるトラブル対応の練習、スマホやお金の自己管理の指導、さらに地域活動や部活への参加サポートまで、生活の中で実践的に学べる内容が豊富です。
ここからは、放課後等デイサービスで育める具体的なスキルやサポート内容を詳しくご紹介していきます。
①基礎学力+ICTスキル ─ タイピング・宿題管理術
中高生向け放課後等デイサービスでは、勉強への取り組み方やICTスキルの習得も重視されています。
たとえば、学校の準備や宿題などのやることを可視化できる 宿題アプリを活用する事業所があります。
代表的な例が「アシストガイド」です。
このアプリでは、日々やるべき課題を順序立てて登録したり、持ち物の写真を撮って自分専用のリストを作ったりすることができます。
これにより、どの課題をいつまでに終わらせるかがひと目で分かり、忘れ物が多いお子様でも、一つずつ着実に確認していく習慣を身につけることができます。
また、タイピング練習のプログラムを取り入れている事業所もあります。
「寿司打」などの練習サイトを使うことで、遊び感覚で自然にタイピングスキルを身につけられます。
さらに、ご家庭と事業所の情報共有もスムーズにするため、 家庭連絡帳のデジタル化を導入している事業所もあります。
スマートフォンやタブレットを活用することで宿題の進捗や体調の変化、日々の活動報告をリアルタイムで共有できるため、保護者も常に安心でき、ご家庭と事業所が一体となったサポート体制を作ることが可能です。
このように、放課後等デイサービスでは、ICTなどのデジタル技術を活用して、基礎学力だけでなく、タイピングや宿題管理術などのスキルも効率的に身につけることができます。
②社会性アップSST─ 思春期トラブルをロールプレイで克服
中高生になると、友人関係のトラブル、コミュニケーションの行き違いなど、社会性に関する課題が増えてきます。
そこで放課後等デイサービスでは、こうした課題に対応するために SST(ソーシャルスキルトレーニング) を取り入れています。
SSTは、社会で円滑に人間関係を築き、生活する上で必要なコミュニケーション能力や問題解決能力、対人関係スキルを体験的に学ぶ訓練です。
この訓練では、グループワークを通して実際の場面を想定したロールプレイを行い、あいさつや自己主張、相手への配慮などのスキルを身につけます。
その一環として、感情コントロールカードを活用する事業所もあります。
日常生活で上手くいかない場面やイライラしそうな状況を想定したロールプレイをグループで行い、お子様に「嬉しい?」 「怒ってる?」など今の感情を尋ねます。
その後、用意されたイラストカードから自分の気持ちを表すカードを選ぶことで、感情を視覚的に整理でき、ストレスの要因となる気持ちを客観的に理解する練習ができます。
このように、放課後等デイサービスでは、ロールプレイと感情コントロールの工夫を通して、思春期特有のトラブルへの対応力を少しずつ身につけていくことが可能です。
③セルフマネジメント ─ 金銭・スマホ・服薬の自己管理
中高生になると、生活習慣やお金、スマートフォンの使い方、服薬など、自分で管理することが増えてきます。
しかし、発達に特性のあるお子様の中には衝動性が強く、我慢が苦手な場合もあり、不要なものをすぐに購入してしまうなど、お金の管理が難しいことも少なくありません。
そこで、金銭管理のスキルを身につけるために家計簿アプリを活用する方法があります。
お子様と一緒に支出を見える化することで、「これはいらなかった」と不要な支出に気づくことができ、考えながらお金を使う習慣を育てることができます。
また、何事も集中すると止まらなくなり、長時間スマートフォンを手放せないお子様には、スクリーンタイム設定を導入して使用時間を管理しましょう。
使用時間を可視化することで、ゲームやSNSに偏りすぎず、勉強や休息の時間も確保しやすくなります。
さらに、日常的に服薬しているお子様には服薬チェック表を活用しましょう。
チェック表を作成し、決まった時間に確認することを習慣化すれば、服薬の飲み忘れや用量の確認を自分で行うことができるようになります。
このように、放課後等デイサービスではアプリやチェック表などのツールを活用しながら、金銭・スマホ・服薬といった日常の自己管理力を身につけることができます。
中高生が自分で行動を調整し、生活リズムを安定させるための大切なステップとなります。
④社会参加スキル&部活・地域活動サポート
中高生になると、学校や家庭だけでなく、地域や部活動といった社会の中で過ごす時間も増えてきます。
しかし、不登校を経験しているお子様や障がいのあるお子様、学校に通えていても社会参加に不安がある中高生にとって、外での活動に参加することは大きなハードルになることがあります。
そこで、放課後等デイサービスでは社会参加スキルを少しずつ育むための練習を行います。
たとえば、部活動と放課後等デイサービスを両立させるために、通所スケジュールを工夫することがあります。
週のうち2日は学校の部活動に参加し、残り1日はデイサービスに通うように計画した場合、部活の疲れを考慮して放課後等デイサービスで休息時間も設けることができます。
これにより、部活に参加しながら無理なく学習や生活リズムを安定させることができます。
また、地域で開催されるイベントへの参加練習も行われます。
事前にイベントの内容やルール、役割を確認したうえで、少人数グループで体験を重ねます。
この過程で、挨拶や順番を守る、役割分担を行う、協力して作業を進める、困ったときに助けを求めるといった社会生活で必要な具体的スキルを実践的に学ぶことができます。
このように、放課後等デイサービスでは、部活や地域活動に参加する力を少しずつ育てることで、学校外の社会生活にも安心して関われる基盤を整えることができます。
⑤進級計画スキル&面談サポート
中高生が将来に向けて自立するためには、進級や進路に関する計画も大切です。
放課後等デイサービスでは、本人の希望や特性に合わせて段階的に支援を行い、進学や進級に向けた具体的なサポートを提供しています。
高校見学への同行では、教室や校舎の雰囲気を確認するだけでなく、授業の様子を見学したり、先生や先輩に質問したりする体験を通して、学校生活のイメージを具体的に掴んでもらいます。
そして、面談サポートでは、志望理由や希望科目について本人と相談しながらメモを取り、質問の仕方や自己表現の練習も行います。
また、進路ヒアリングシートを使って、本人の希望や関心、得意なことを整理する手助けを行います。
シートには「好きな科目」 「将来やりたいこと」 「得意な活動」 「不安なこと」などを記入し、将来の目標や課題を見える化します。
これにより、本人が主体的に進路選択に関わり、計画的に準備を進めやすくなります。
さらに、面接や自己表現の場で必要となる自己PR作成支援も行われます。
これまでの経験や得意分野、学んだことを整理し、模擬面接で声に出して練習することで、自信を持って相手に伝えるスキルが身につくでしょう。
このように、放課後等デイサービスでは、見学や面談、ヒアリングシート、自己PR練習など具体的な支援を通して、計画力と自己表現力を育て、中高生が自分の未来に向けて主体的に歩む準備を整えることができます。
中高生向けの放課後等デイサービスのプログラムの内容とは?
高校生になると、進学だけでなく就職や社会参加も視野に入れた支援が重要になります。
放課後等デイサービスでは、単に学習や生活支援を行うだけでなく、 将来の就労に向けた実践的な準備を重視したプログラムも提供しています。
具体的には、職場で必要なマナーやコミュニケーションスキルの習得、自己管理力や社会性の強化、校外実習を通した働く体験など、多角的なアプローチで自立をサポートします。
また、通所自立支援加算を活用することで、より専門的な指導や個別プログラムの提供が可能となります。
ここからは、高校生向けの就労準備型プログラムがどのように組まれているのか、具体的な内容を順番にご紹介していきます。
①就労準備プログラム
就労準備型プログラムでは、将来の仕事や社会生活に必要なスキルを段階的に身につけられるよう、さまざまな活動が組み込まれています。
たとえば、職場で必要な挨拶や敬語、報告・連絡・相談などの社会人基礎スキルを学ぶトレーニングなどです。
「上司に報告する」 「同僚に依頼する」 「困ったときに相談する」といった具体的な場面を想定したロールプレイで、自分の言葉で伝える練習を繰り返すことで、実際の職場でも落ち着いて行動できる力を養います。
また、WordやExcel、PowerPointなどのPCスキル習得に加え、資料作成やグラフの読み取り、簡単なデータ入力など、実務に直結する演習も行われます。
Excelを使って表やグラフを作成する練習や、PowerPointで簡単なプレゼン資料を作る課題などを通して、実際の業務で役立つ操作スキルを身につけます。
さらに、グループワークやチーム課題を通してコミュニケーション能力や協調性を育成します。
意見交換の方法や役割分担、順番を守ること、相手の立場を考えて話すことなど、職場で必要となる対人スキルを安全な環境で実践的に学ぶことができます。
これらの取り組みを通して、高校生は就労に必要な知識だけでなく、実際に行動する力や人間関係を円滑にする能力を少しずつ身につけ、将来の社会生活や職場での自立に向けた準備を進めることが可能です。
②校外実習
高校生向けの就労準備型プログラムでは、実際の職場での体験を通して働く力を育む校外実習も重要な取り組みの一つです。
校外実習では、校内での学習や業務シミュレーションだけでは体験できない、職場でのルールや人間関係、作業の流れを実際に経験することができます。
多くの事業所では企業や福祉施設、飲食店などと連携し、夏休みや冬休みなどの期間に短期インターンを実施しています。
お子様は実際の職場で、挨拶や身だしなみ、報告・連絡・相談の基本マナーを学ぶほか、決められた時間に作業を終える時間管理の練習や、チームで役割分担をしながら作業を進める練習をします。
また、校外実習の前には事業所スタッフと一緒に職場での注意点や作業手順を確認する「事前準備面談」を行います。
実習後には「振り返り面談」を行い、体験中に気づいたことや上手くいった点・改善点を整理します。
校外実習ではただ体験するだけでなく、実践形式で学びを深めることで、社会人として必要なスキルや態度を身につけることができるのです。
③心理的抵抗感への対応
高校生が就労準備型プログラムに参加する際、慣れない環境や初めての校外活動への不安から、心理的な抵抗感を抱くことがあります。
放課後等デイサービスでは、こうした気持ちに寄り添いながら、無理なく自立や就労に向けた取り組みを進められるよう「自己決定支援」を行っています。
自己決定支援とは、本人が挑戦したい活動や取り組みを自ら選べるようにする支援です。
たとえば、校外実習の職場や作業内容をいくつか提示し、どの体験に参加するかを本人に選んでもらうことで、主体性を尊重しつつ安心して活動できる環境を作ります。
また、同年代の仲間と関わる「コミュニティ活動」への参加も、心理的抵抗感の軽減に効果的です。
放課後等デイサービス内でのグループワークや、学校外でのボランティア活動、地域のサークルや趣味活動グループ、少人数での校外学習やイベント体験など、似た状況の仲間と経験を共有したり、助け合ったりすることで孤立感が和らぎ、プログラムへの参加意欲が高まります。
このように、放課後等デイサービスでは、自己決定を尊重した支援と仲間との関わりを通じて、高校生が安心して就労準備型プログラムに取り組める環境を整えています。
中学生/高校生の放課後等デイサービスの利用に関するQ&A
中学生や高校生が放課後等デイサービスを利用する際には、年齢制限や費用、卒業後の支援など、さまざまな疑問や不安が生じることがあります。
特に不登校や登校しぶりを経験している家庭では、「高校生になっても子ども扱いされないか」「費用が高額にならないか」 「卒業後の支援はどうなるのか」といった具体的な心配があるでしょう。
ここでは、利用を検討する保護者の方々の声に寄り添いながら、よくある疑問とその解決策を分かりやすく整理しました。
実際の利用のイメージをつかみながら、安心してサービスを活用する参考にしてください。
Q1 『高校生の場合、年齢相応のプログラムを受けることは可能ですか?』
高校生であっても放課後等デイサービスでは、年齢や発達に応じたプログラムを受けることが可能です。
提供される支援は、中高生の自立や社会参加を意識して設計されており、学習面・生活面・社会性のトレーニングなどのプログラム内容も年齢に応じて変わります。
自己管理やICTスキルの活用、SSTによるグループワーク、校外実習や就労準備型プログラムなど、高校生が主体的に取り組める工夫がされています。
また、支援スタッフはお子様本人の意見や希望を尊重する自己決定支援を重視しているため、お子様の意思を尊重しながら安心して活動に参加できる環境を整えています。
その結果、高校生は自分のペースで学びや体験を積みながら、年齢に合った支援を受け、充実した成長の機会を得ることができます。
Q2 『費用が高額になりますか?』
放課後等デイサービスでは、年齢や学年にかかわらず、世帯所得に応じて月額の自己負担上限額が定められています。
たとえば、自己負担上限が1か月2,500円に設定されている場合、お子様が翌年に学年が上がっても世帯所得に変動がなければ、上限額は変わらず2,500円のままです。
このように、世帯所得によって負担額が決まるため、年齢が上がったからといって費用が高くなる心配はありません。
Q3 『高校卒業後も支援は受けられますか?』
放課後等デイサービスは原則18歳までが対象です。
そのため、高校を卒業すると通常は利用できなくなります。
しかし、20歳まで利用できる特例制度を活用すれば、卒業後も支援を受けることが可能です。
この制度を利用するには、医師の意見書や自治体の認定が必要で、本人の希望や福祉上の必要性が認められることなど、いくつかの条件があります。
卒業後も支援を継続したい場合は、事前に条件を確認しておきましょう。
また、卒業後は地域の障がい者就労支援施設や相談支援センター、特定NPOなどのプログラムを活用することもできます。
就労支援施設では職場体験や軽作業の練習を通して、社会人として必要なスキルを身につけられ、生活リズムの調整や、報告・連絡・相談などのマナー指導も受けられます。
相談支援センターでは、必要な福祉サービスの紹介や手続きのサポート、卒業後の生活プラン作りの支援を受けることができます。
複数の選択肢を事前に整理しておくことで、卒業後も支援が途切れず、安心して自立や就労に向けた準備を進められます。
Q4 『高校や大学に通いながら放課後等デイサービスを利用できますか?』
放課後等デイサービスは、中学校や高校に通いながらでも利用できます。
多くの事業所では、学校の授業や部活動、通学時間に合わせて通所時間を柔軟に調整できるため、学習や生活支援を無理なく受けながら学校生活を続けられます。
日中は学校で授業を受け、放課後にはデイサービスで宿題のサポートを受けたり、WordやExcelなどのICTスキルの練習、SSTを通したコミュニケーション能力の向上に取り組んだりすることができます。
また、部活動や地域のボランティア活動と組み合わせ、週に数回は午前中だけ通所するプランや、放課後から夕方まで集中して学習や実習を行うプランなど、個々の生活リズムや目標に合わせた柔軟なスケジュールも設定可能です。
さらに、進路相談や面接対策、自己理解を深めるワークショップなども組み込めるため、学びだけでなく将来の就労準備や社会参加へのステップとしても活用できます。
高校生や大学生は学校での学びを続けながら生活リズムを整え、社会性や自己管理能力を身につけて将来の就労や自立に向けたスキルを着実に育むことができるでしょう。
まとめ:中高生こそ“放デイ”で未来への滑走路を整えよう
放課後等デイサービスは、単なる居場所ではなく、お子様たちが自分の強みを見つけ、自分らしく一歩を踏み出せる場所です。
学校で学ぶだけでは身につきにくい、ICTスキルや時間管理、社会性、コミュニケーション能力なども、少しずつ体験を通して育むことができます。
また、校外実習や就労準備型プログラムを通して、実際の職場や生活場面を想定した経験を積むことで、高校生でも自信を持って行動できるようになります。
さらに、複数施設の利用や特例制度を活用すれば、年齢や進学状況に合わせて柔軟にサポートを受けることも可能です。
無理のないペースで学びや体験を積み重ねることで、安心して将来への準備を進められるでしょう。
放課後等デイサービスを上手に活用することは、未来への滑走路を整えることにほかなりません。
お子様一人ひとりが、自分の可能性を信じて歩き出せるよう、支援者と一緒に小さな一歩を積み重ねていきましょう。
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