放課後等デイサービスを運営している方やこれから開業を考えている方の中には、利用者を増やしたり、営業活動を効果的に行うためにチラシやパンフレットの作成を検討している方も多いのではないでしょうか。
この記事では放課後等デイサービスのチラシやパンフレットを作成する目的や、魅力的なデザインを創るためのポイントについて分かりやすくご紹介します。
1、放課後等デイサービスでチラシ・パンフレットを作成する目的とその必要性
チラシやパンフレットを作成する主な目的は、事業所のことを「まだ知らない方」や「詳しく知りたい方」に向けて、施設の情報を効果的に発信・公開することです。
具体的には、次のような目的があります:
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児童の保護者に向けて
支援プログラムや利用料金など、保護者が気になる情報を分かりやすく記載し、利用申込のきっかけを作る。 -
相談支援事業所に向けて
支援プログラムや空き状況を記載し、児童の紹介に繋げる。
これらの情報を適切に伝えることで、事業所の魅力をより多くの人に理解してもらうことが可能です。
2、課後等デイサービスのチラシ・パンフレットに掲載すべき情報
放課後等デイサービスのチラシやパンフレットには、以下のような情報を分かりやすくまとめることが重要です。適切な情報を掲載することで、利用者や関係者に事業所の魅力を効果的に伝えることができます。
掲載内容とそのポイント
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会社の理念や事業所のコンセプト
会社の理念や事業所の強みを簡潔に記載します。チラシなどスペースが限られている場合には、事業所の特徴を一言でまとめると効果的です。 -
支援プログラムの内容
提供する具体的なプログラムやサービス内容を記載します。視覚的に分かりやすくするために、イラストや簡単なアイコンを活用するのも良いでしょう。 -
1日の流れ
平日・休日のスケジュール例や、年間イベントの概要を掲載します。必要に応じて、写真や画像を活用し、利用者が施設での活動をイメージしやすいようにしましょう。 -
利用料金
利用料金を明確に記載します。おやつ代や創作活動費など、利用者が負担する追加費用についても分かりやすく説明しましょう。 -
事業所の基本情報
住所、電話番号、メールアドレス、アクセス方法、地図などの基本情報を記載します。特に問い合わせ用の電話番号は目立つ場所に記載すると効果的です。 -
営業時間、定員、送迎の有無
営業時間、営業日、定員、送迎サービスの有無を簡潔にまとめて記載します。 -
サービス提供地域
サービスを提供している地域の範囲を明確に記載します。
3、魅力的なチラシ・パンフレットを作成するためのポイント
ここでは、効果的で魅力的なチラシやパンフレットを作成するための重要なポイントを解説します。
事業所のアピールを明確にする
魅力的なチラシやパンフレットを作成するには、事業所のアピールポイントを効果的に記載することが重要です。アピールポイントを明確にする際は、以下の3つの項目を基に文面化することをおすすめします。
1. 理念
理念は「事業所が存在する意味」を表します。ミッションとも言われ、事業所の基本的な方向性を示すものです。
例:
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「一人一人の個性を尊重したサポート!」
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「専門性の高い療育を提供、地域で頼れる存在へ!」
2. 特徴
特徴は、事業所の提供するサービスや体制の強みを指します。理念と関連性のある特徴を具体的に示すことで、事業所の独自性を伝えられます。
例:
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「子どもの特性に合わせた個別中心の療育を提供!」
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「ABA(応用行動分析)の研修を受けた職員がサービスを提供!」
3. 価値
価値とは、事業所を利用することで児童や保護者が得られるメリットを意味します。利用者目線での具体的な利点を挙げることで、共感を得やすくなります。
例:
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個別療育が強みの事業所:「集団活動が苦手な子どもにとって安心できる環境を提供!」
理念、特徴、価値が一貫して繋がっていることを意識することで、利用者に強く訴求するメッセージを作ることができます。
相手に合わせたアピールポイントを記載する
事業所の強みを明確に文面化できたら、次に「誰に向けてアピールするのか」を考えましょう。相談支援事業所や児童の保護者など、相手の立場に合わせて求められる情報を意識することで、より効果的なメッセージを作ることができます。
1. 相談支援事業所に向けて
相談支援事業所は、福祉サービスを必要とする人の相談窓口としての役割を担っています。事業所の情報がシンプルで分かりやすければ、ニーズに合う児童を紹介してもらいやすくなります。
事業所の強みや価値を簡潔に伝えましょう。
2. 保護者や利用者に向けて
保護者や利用者がどのようなニーズを持っているかを考えることが大切です。
例えば、「見学時や電話対応の丁寧さ」を重視する保護者に対しては、「スタッフの丁寧な対応」が事業所の価値としてアピールポイントになります。
実際に利用している保護者にインタビューを行い、どのような特徴や強みが魅力的だったかを聞くことが効果的な情報発信に繋がります。
文章を見やすくする
作成した文章を相手にとって読みやすくする工夫も欠かせません。デザインや文章構成に配慮することで、情報がより伝わりやすくなります。
見やすい文章にするための工夫:
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文字サイズの調整
小さな文字が続くと読みづらさを感じるため、適切な文字サイズを選びましょう。 -
長い文章を短くまとめる
長文は避け、短い文に分割することで視認性が向上します。以下の方法を活用すると効果的です:-
見出しを使って内容を整理する
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箇条書きを使って情報を簡潔に表現する
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表を活用してデータを視覚的に整理する
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画像やイラストを使って内容を補足する
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これらのポイントを活用することで、相手にとって分かりやすく魅力的なチラシやパンフレットを作成することができます。
4、チラシ・パンフレット制作の流れ
チラシ・パンフレットを作成する際の手順は、自分で作成する場合と制作会社に依頼する場合で異なります。それぞれの流れを以下にご紹介します。
自分で作成する場合の手順
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ターゲットと目的を決める
チラシ・パンフレットを渡す相手(ターゲット)と、その目的(利用者募集や事業所の周知など)を明確にしましょう。 -
掲載項目を決める
必要な情報(理念、プログラム内容、利用料金など)をリストアップします。 -
デザインと構成を考える
配置や配色を含めた全体のデザインイメージを決定します。 -
文章の作成と画像の選定
掲載する文章を作成し、必要な画像やイラストを選びます。 -
印刷データの作成とチェック
作成したデザインを印刷データとしてまとめ、テスト印刷を行って問題がないか確認します。 -
印刷する
確認が完了したら、自身で印刷を行い完成させます。
制作会社に依頼する場合の手順
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目的、ターゲット、予算のすり合わせ
制作会社とターゲットや目的、予算について打ち合わせを行います。 -
スケジュールと費用の提案を受ける
制作会社から具体的なスケジュールや費用の見積もりを確認します。 -
依頼先を決定する
提案内容を比較し、どの制作会社に依頼するかを決定します。 -
構成とデザインイメージのすり合わせ
制作会社とチラシ・パンフレットの構成やデザインの方向性について詳細を調整します。 -
デザイン案の確認とブラッシュアップ
制作会社から提出されたデザイン案を確認し、必要に応じて修正を依頼します。最終デザインが確定するまでブラッシュアップを繰り返します。 -
印刷データの確認とテスト印刷
最終デザインをもとに印刷データを作成し、テスト印刷で仕上がりを確認します。 -
印刷と納品
印刷されたチラシ・パンフレットが納品され、完成となります。
5、チラシ・パンフレット作成にかかる費用
チラシやパンフレットの作成費用は、部数やデザインの内容、依頼先によって異なります。それぞれの相場を以下にまとめました。
チラシ作成の費用
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印刷費用: 1部あたり5円〜15円程度
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デザイン費用: 15,000円〜80,000円が相場
パンフレット作成の費用
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印刷費用: 1部あたり5円〜30円程度
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デザイン費用: 15,000円〜100,000円が相場
費用に影響する要素
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依頼先の規模
デザイン費用は、依頼する制作会社の規模によって大きく変動します。-
個人事業主に依頼する場合は10万円以下で収まるケースが多く、比較的費用を抑えられます。
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大手制作会社に依頼する場合は、規模が大きい分、費用も高くなる傾向があります。
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依頼先や予算に応じて最適な選択をすることが大切です。
6、まとめ
この記事では、放課後等デイサービスにおけるチラシ・パンフレット作成の必要性やポイント、費用について詳しくご紹介しました。
チラシやパンフレットは、事業所の魅力を効果的に伝え、利用者や関係者との信頼を築く重要なツールです。本記事の内容が、皆様のチラシやパンフレット作成の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。